「強火をやめると、誰でも料理がうまくなる」
アマゾンのおすすめ本に表示されていて、タイトルが面白そうだったので即購入。
読んでみてまず最初に思ったのは、「いやあスゴイ調理法を知ってしまった」ということ。
いまは、科学的に裏付けされた新しい調理法が次々と出てきていますね。
さらに、調理家電も進化している。
ボクの料理は、2,30年前に習得したことがベースになっているので、古い理論で調理をしていることも多いのかもしれません。
「強火をやめると、誰でも料理がうまくなる」水島弘史著
弱火、弱中火だけでとびきり美味しい料理ができるという理論を簡単に紹介してみます。
著者の水島さんは、どんな料理にも共通する3つの黄金のルールに気づいたそうです。
- 火加減
- 塩加減
- 切り方
この3つのルールを守れば、どんな状況でも美味しい料理を作れるのだと言います。
塩加減、切り方で料理の味が変わることは知っていましたが、すべての料理において強火ではなく弱火から弱中火で料理をすることが大切だということに驚きました。
肉は強火で表面を焼いて、うまみや肉汁を閉じ込めるは間違い
いままでは、肉の表面を少し焦がすことでうまみや肉汁を閉じ込めることができると思っていました。
カレーを作る時も、フライパンで肉の表面を焦がしてから煮込んだりしていました。
でも、コレは大きな間違いだったんです。
肉を強火で一気に焼くと、エネルギーが一気に伝わって細胞の収縮率が高くなり、細胞の中のうまみや肉汁をとどめておけなくて、肉の外に溢れてしまうのです。
そうすると、表面は焼き色が付いているのに中は生焼けだったり、あっという間に焦げて中がパサパサだったりしてしまう。
だから、弱い中火でゆっくりと加熱することが大事なんです。
とんかつを作ってみる
ちょうど冷蔵庫に豚の肩ロースがあったので、早速この理論に基づいてとんかつを作ってみました。
揚げ物は、冷たい油で揚げる
これが揚げ物のキーワードです。
全く今までの常識とは違いますね。
【作り方】
- 豚肉に小麦粉、溶き卵、パン粉をつける
- 冷たいフライパンにパン粉を付けた豚肉を並べる
- 豚肉の上から油を掛ける
- 中弱火でじっくり揚げる
通常よりもずっと少ない油で、美味しそうなとんかつが出来上がりました。
食べてみると、肉が柔らかくてジューシーで、めちゃくちゃ美味しい。
妻も娘も「ジューシーで美味しい」と笑顔ニコニコでした。
実は冷蔵庫にあった豚の肩ロースはとんかつ用ではなくて、薄い肉だったのでパサパサになるんじゃないかと心配していたんです。
でもそんな薄い肉にかかわらず、柔らかくジューシーな出来上がりになるとは。
この水島さんが提唱している調理法は、本物です。
チキンソテーを作ってみる
この調理法に惚れ込んだボクは、翌日チキンソテーにトライしてみました。
結果から言うと、これも皮の部分はカリッと、中はジューシーで、とっても美味しく出来た。
美味しく出来たんですけど、2つ難点が。
- 焼くのに時間が掛かる
- 油が周りに跳びはねる
中弱火で焼くので、2,30分くらい時間がかかってしまう。
従来の調理法なら、約半分の時間でできる。
それと、フタをしないで焼かなくてはいけないので、油が周りに跳ねて大変なことになりました。
でも、とびきり美味しくできるんですけどね。
野菜炒めを作ってみる
肉類は美味しくできると分かったので、次は野菜を調理してみることにしました。
野菜炒めは、フライパンを熱して強火で一気にジャッ、ジャッと作ってしまうのが常識ですよね。
でも肉同様、野菜炒めも中弱火でゆっくりと調理するのです。
強火でないと、野菜がベチャベチャになるんじゃないかと思ったのですが、出来上がりはパリパリでウマウマ。
低温でじっくり調理することで、野菜の甘さも引き出してくれたようです。
「ポロッ」、目からウロコが落ちた音。
まとめ
中弱火調理、恐るべし。
今までのボクが信じていた調理の常識が、ガラガラと崩れ去りました。
でもデメリットもあります。
時間が掛かるということ。
中弱火でじっくり調理するので、いままでの調理法より約2倍の時間が掛かってしまう。
これがネック。
でも出来上がりは、とびきり美味しくなるので、時間が掛かるのはしょうがないかな。
とんかつを作ったときに使用した鉄製のフライパンはコチラ。
油が馴染んできて使いやすくなってきました。
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