2017年の素潜り漁解禁は、5月28日(日曜日)でした。
木・金曜日と天候が悪く、土曜日が小学校の運動会。
日曜日は、朝から山でミツバチの内検作業をしていました。
作業中の11時半ころ、「旗上がったよ」と友人から電話。
(あー今日旗上がってしまったかー。ミツバチの世話で忙しいんだよなぁ。)
でも解禁日は、ボクみたいに深く潜れなくてもアワビをたくさんとれる。
迷ったけど、ミツバチの内検作業を途中で切り上げて、潜りに行くことにしました。明日から本業が忙しくなるけど、しょうがない。
2017年素潜り漁の解禁日
家に帰って用意をして磯に着いたのが、12時半ころ。
干潮の12時を過ぎていましたが、まだまだかなり潮が引いています。こんなに潮が引いているときに漁に来たのは初めてです。
海女小屋にあいさつに行く
今年初の素潜り漁に行く前に、海女小屋に寄ってあいさつすることにしました。実は海女小屋に入るのは初めてのことです。
漁業権を取って、最初に磯に入るときにも、はちみつを持って海女小屋にあいさつに行ったのですが、そのときは誰もいなかったので、あいさつ出来ず。
その後、漁を終えて火にあたることもなく、すぐに家に帰ってしまうので、海女小屋に入ることはありませんでした。なんか、敷居も高いしね。
さて、ガラス戸をガラガラと開けて、中を見渡すと顔を真っ黒に日焼けした4人の年配の男たちが一斉にこちらを振り向く。
朝の1ラウンドを終えて、体を温めるために火に当たっているのだ。
「こんにちは。今年も潜らせてもらいますので、よろしくお願いします。」とボク。
「せいぜい、荒らしてくださいよ。」と短髪の男性が笑顔で答えてくれました。
よし、仁義はきったぜ。
でも、せいぜい荒らしてくださいよというのは、どんな意味なんだろう?
素潜り漁開始
海に入ると、思ったより水は冷たくない。昨日の情報では海水が冷たいので、旗が上がるのはもう少し先になるだろうということだったのだが。
磯は干潮に近いので、ものすごく潮が引いている。
岩に付いている海藻をワシワシと慎重に踏みしめ、漁をする場所を目指します。油断すると、足を捻挫してしまうので、ホントウに慎重に慎重に1歩づつ歩いていきます。
でも、たまに岩を踏み外してスッテンコロリン。何度か転びながら、カメのようにノロノロと。
まずはお気に入りの漁場へ
まずは、お気に入りのの漁場へ直行しました。ここは、必ずアワビがいるのです。
今年もいました、いました。
大きなアワビが1枚と中くらいのが3枚。
大きいのと中くらいのを1枚づつゲット。あとの2枚は、とるのが難しい場所にいたので、今回はあきらめました。諦めも肝心なのです。
次の場所へ移動。
そして、その周りの岩の割れ目を丹念に探っていきます。
1時間弱、頑張ってみました。
が、去年の解禁日はたくさんとれたのですが、今年はあまりとれませんでした。
海女小屋で冷えた体を暖める
最初は、海水はあまり冷たくないと思っていたのですが、1時間近く海に入っていると、体の芯まで冷えてきました。体がブルブル震えてくる。
よし今日は、海女小屋で火にあたらしてもらおう。
海女小屋には、すでに漁を終えた男が5人、火にあたって体を温めていました。
「失礼します。火にあたらしてください」
「ああ、どうぞ」とボスらしき人が答えてくれました。
入り口に近い末席に座り、辺りを見回す。
ここが海女小屋かー。テレビで見たことあるけど、入るのは初めて。やっぱり初めてのことは緊張する。
火にあたりながら、そんなことを思っていると・・・。
ボス「今日もいつものところでやってたな」
ボク「あ、はい。あそこはいつもアワビがいるんです。今日も2枚とれました」
結構、観察しているんだ。
振り返って、ガラス戸から外をみると、磯を一望できる。海女小屋は高台にあるから、良く見えるんだ。これなら密猟者もすぐに見つかってしまうだろう。
ローヤルゼリーを食べてもらう
あ、そうだ。ミツバチの内検作業で余分な王台を取り除いたので、ローヤルゼリーを持って来たのを思い出しました。
みんなにローヤルゼリーをどうぞと差し出しました。
「おーなんか元気出てきた。もう1回潜ってこようか」
「今晩、眠れないかもなー」
なんて、みんなに喜んでもらえました。
やっぱり解禁日は大物がとれる
今日の収穫は、アワビ3個とサザエ10個。
大きいアワビは400g近い大物。水の中だと、もっと大きく見えるので、見つけたときは胸がドキドキする。
あ、安心してください。今年は出荷しますから。
夜は、海の幸をいただく
傷が付いてしまったアワビは、夜に頂くことに。
ちょうど1年前に仕込んで冷凍してあった、アワビのはちみつ味噌漬け。
スーパーで買ってきたカツオをカルパッチョに。
玉ねぎ、パセリは畑から取ってきたもの。
ごちそうさまでした。海の幸に感謝。